車の突起ってなんのため?-ヴォルテックスジェネレータ-

皆様おはようございます。平岡石油店一級整備士の岩本です。今日は最近の車についている「突起」についてのご説明です。あれ、何のためにあるんでしょうね?意味あるのでしょうか?と聞かれることが増えてきましたが、あれはあれで、ちゃんと意味があるものなのです。最近のトヨタ車にはよく見られますね。今回の写真はアクアですが、ほかにもシエンタ、ノア&ヴォクシー、プリウスなどなど。多くの車種に採用されています。実はあれ、一般的にはヴォルテックスジェネレータ(渦流生成器)といいます。意図的に乱流を生じさせる事で空力特性を改善する装置なんです。

 

ここは、トヨタでご説明させていただきます。トヨタでは、この名称を

 

エアロ・スタビライジング・フィン

と呼んでいます。エアロスタビライジングフィンというのはトヨタの特許&商標でカジキマグロを参考にしているそうです。面白いですね。「突起を付けたら、かえって空力が悪化するのでは?」と思われるかもしれませんが、飛行機や新幹線などに取り入れられている割と汎用的な技術です。

 

難しい話を強引にざっくり短く説明すると、この突起は「カジキマグロの形で、空気の流れをコントロールし、操作性や静粛性の向上を図るパーツ」、ということです。詳しくは様々な文献も出ていますので、ご興味おありなら、調べてみると面白いかもしれませんよ。というわけで、あのでっぱりは単なる「デザイン」や「おまけ」ではなく、ちゃんと意味がある部品だったんです。今日の「最近の車の豆知識」でした。

 

あ、そうそう。トヨタは他にも「アルミテープでの静電気を除去し、空力性改善を図る特許」を取っています。空力って、燃費や静粛性、居住性にもかかわる大事な部分ですので、今後も面白い装置が誕生してくるかもしれませんね。車は本当に日進月歩。私たちも勉強勉強の毎日です!