HV車はバッテリー上がりを助けてはダメ

アクアマニュアル

皆様おはようございます。平岡石油店整備担当、一級整備士の岩本(いわもと)です。今日は車検のブログで書いていた川口から「HV(ハイブリッド車)でのバッテリー上がり救済」について書いてくれない?と言われたので、私、岩本がご説明させていただきます。

 

川口もブログで書いていたように、夏場はバッテリー上がりが多い時期です。そんな時、皆さんが思い出すのは唐津で俗にいう「直結」ではないでしょうか?車のバッテリー同士をケーブルで繋いで「助ける方がエンジンをかけ、助けてもらう方はそのバッテリーの力でエンジンをかける」という方法です。ジャンプスタートと呼ばれる方法で、一般的にはブースターケーブルを使って行われています。おそらく皆様も一度は見たことがあるのでは?ただ、これをハイブリッド車でやっては

 

ダメです!絶対ダメです!

上の写真はアクアの取り扱いマニュアルP387から抜粋させていただきました。

外部リンク:トヨタアクア・取り扱いマニュアル

ココに書いてあるように、HVは最初から他の車のバッテリー上がりを救援できるようには出来ていないのです。つまり、

 

 

HVが他の車から助けてもらう→OK

HVが他の車を助ける→NGダメ!

の場合がほとんどです。一部、HV→HVの救援は可能という情報もありますが、十分な知識なく行うと車自体を壊してしまうことがありますので、とてもお勧めできません。

 

ココでは面倒な電気系の説明は省きますが(ご興味ある方はGoogle先生に聞いてみてください)簡単に言うと、救援に行ったHV車の電気系に大きなダメージが行く確率が非常に高いのです。HV車のほとんどが、12Vという、通常のガソリン車の電流に耐えられないのが原因です。

 

なので、もし貴方がHVに乗っていて、親しい友人から「バッテリーが上がったので助けに来てほしい」と言われても、助けてはいけません。厳しい言い方ですが、この場合、あなたの車も動かなくなり2台ともそこから動けず、さらにあなたの車に残ったダメージにより多額の修理費がかかる、という「ミイラ取りがミイラ」状態になる可能性が高いからです。

 

なので、そんな時はあわてず騒がず、自動車保険会社のロードサービス、またはJAF等に連絡を取って助けを待ちましょう。友人の事を思うのであれば、一緒に待ってあげるのがベスト。決してあなたのHVで助けようとはしない事です。

 

もし、お友達が理解していていただけないのであれば、このページをお見せ下さい。またはネットで探せば同様の記事がたくさん出てきます。そちらも参考にされてください。

 

HVはトヨタ・ホンダ・ニッサン・マツダ等々メーカーの違いはあれど、ほぼ同じことがマニュアルに書いてあります。この機会に今一度ご自身のお車のマニュアルをお読みいただくことをお勧めします。